下地処理とは、ボディ(塗装面)の表面を磨くことにより、キズや酸化皮膜(固着した汚れ)、その他雨ジミや鉄粉等の除去を行い、かつ、その塗装本来の艶と輝きを出すために行う作業のことを言います。当店ではコーティング施工にかける時間の中で、約7割を占める作業が下地処理であり、コーティング施工後のお車の美しさを決定付けるうえで最も重要な作業となります。しかし、実際にはこの下地処理技術が施工店でまちまちであり、仕上がりに大きく差があるのが実情です。通常の下地処理とコーティングの施工を依頼した場合、大人数で一気に仕上げてしまう場合は別ですが、1日程度で終了してしまう施工店はしっかりとした下地処理はまず行われていないと思っていいでしょう。また、施工後、キズは無くなったが、艶や輝きがいまいち感じられない場合や太陽光などの下で見るとボディがギラギラするといった場合は明らかに下地処理技術が未熟であることに間違いありません。


〜塗装面をなるべく削ることなく、最大限お車を美しく見せる下地処理技術〜
通常、大体の塗装はベースカラーの上にそれを守るためのクリアー層というものがあります。新車時の場合、塗装の膜厚は100〜150ミクロンの間で、そのうちクリアー層が20〜40ミクロンの間とされていますが、下地処理はこの限られたクリアー層を削る作業となります。もちろん一度削ったクリアー層が元に戻ることはありませんので、なるべくなら削らない方が良いと言えます。またクリアー層でも表面になればなるほどクリアーの粒子が細かく堅く、中になればなるほど粒子が荒く柔らかい状態となっています。必要以上に磨きまくってしまうと、どんどんやわらかい部分のクリアー層が顔を出してきてしまい、結果、逆に艶引けを起こしたり、少し拭いただけでもキズだらけになってしまったり、日頃の汚れや、雨、その他の外的要因により塗装へのダメージが大きくなってしまいます。ラディアスでは、現在のお車の状態をしっかりと見極め、日本車、輸入車、また、それぞれのメーカーの塗装の特性を踏まえた上で、使う機械、バフ、コンパウンド、工程などを巧みに使い分けることにより、なるべく塗装を削ることなく、その塗装がもつ最大限の美しさを引き出していきます。

【下地処理の一例】


上記にも述べておりますが「他でコーティングを施工したが、艶や輝きがいまいち感じられない」や「太陽光の下で見ると塗装面がギラギラする」といったご相談を受けることがあります。その原因のほとんどがコーティングの問題ではなく下地処理によるものがほとんどであります。その中でも、磨き(下地処理)を行った際に付いた磨きキズ(バフ傷)やオーロラマークがそのまま残されたままコーティングを施工してしまったことにより、このような現象が起こってしまっているのが現状です。ラディアスでは、美観クオリティを著しく下げてしまう「バフ傷」や「オーロラマーク」を高度な下地処理技術により決して残す事がない仕上がりを実現いたします。

◎他社で磨かれた「オーロラマーク」の一例

■「最新型小型ポリッシャーの導入」で更なるクオリティの向上を図ります

ラディアス札幌が考える「拘りのあるショップ」の判断基準として、小径のポリッシャーを所有している事が挙げられます。一般的なポリッシャーのパッド径は150φ程度(現在は125φのものも多くなってきてます。)でございますが、昨今の複雑化したデザインや、様々な形状の豊富な純正エアロパーツも普及してきた事から、この大きさのものでは対応出来ないケースも増えてきております。機械での磨きが行えない部分は手磨きでの処理となりますが、残念ながらいくら手磨きを極めたとしても仕上がりのレベルは機械には到底敵いません。
ラディアス札幌では、従来品より研磨力に優れ、パッド径が最小30φまで対応した最新の小型ポリッシャーを導入しており、最大限仕上がりの均一化やクオリティの向上など「拘りの仕上がり」の実現には欠かすことの出来ないアイテムとなっております。


◎完全室内作業
下地処理に限らず、コーティング施工の全行程全てがとてもデリケートな作業となります。いくら施工技術があっても、施工環境が悪ければクオリティの高いコーティングを提供することはできません。その実現には、外気を完全にシャットアウトした完全室内作業が絶対条件となります。もちろんラディアスでは全店において完全室内作業による環境の中で行われます。当店ではお預かりし、最初の洗車から完成、お引き渡しまで、チェックや移動の場合を除き外に出すことはありません。
   
◎特殊照明設備
上記ラディアスの下地処理技術を100%発揮させるために必要不可欠なのが特殊照明設備です。クオリティをあまり重視しない一般的な施工店などでは蛍光灯のみや、加えて水銀灯と併せて下地処理の作業を行っているところも見受けられますが、これでは塗装面の状態を正確に把握することは不可能です。当店では蛍光灯を除く3種類の光源の異なる特殊照明を天井用と側面用にそれぞれ完備することにより、微細なキズの存在も逃しません。完璧なまでに塗装面を把握することにより、初めて徹底した下地処理が可能になります。そのような環境下で仕上げられた塗装面と、そうでないものとでは、おのずと仕上がりのクオリティが違ってくるのは当然の結果と言えます


お客様によってコーティングを施工する目的は様々です。コーティング効果はそこそこに見た目の美しさを求める方、見た目はそこそこにコーティング効果を重視される方、コーティング効果のみを重視される方、両方全てを重視される方、また、新車などを購入された場合、塗装を削ることに抵抗があるお客様もいると思います。

当店では、そういったお客様のニーズになるべくお答えするために、下記のとおり3つの下地処理の方法(レベル)からお選びいただくことが出来ます。また、お決めになる前に一度お車をお持ちいただければ、お客様がご希望の仕上がりにするために必要な下地処理の方法(レベル)を、現在のお車の状態をしっかりと診断させていただき、ご提案、お話させていただいたうえでお決めいただくことも可能です。

1)プロポリッシュ
今できる最大限お車を美しく見せるための下地処理を行います。ラディアス独自の研磨システムにより、塗装面をなるべく研磨することなく、キズの処理と、その塗装が持っている本来の艶と輝きを引き出します。

【おすすめの目安】
■現在の状態から出来るだけキズの処理と艶を出したい方
■年数が経過しているお車
■キズが目立ってしまう濃色車
■新車であっても更に上の美観クオリティをお望みの方


2)ライトポリッシュ

キズの除去が主な目的ではなく、鉄粉や固着した汚れを処理し、塗装面をクリーンな状態にします艶出し程度の処理となりますが、表面の薄い洗車キズや軽度な雨ジミは除去することができます。

【おすすめの目安】
■新車であまり艶が感じられない場合や多少の洗車キズが気になる場合
■淡色車などで、あまりキズや雨ジミが気にならないお車
■状態が良好な中古車
■新車、中古車ともに見た目はそこそこに、コーティング効果を重視される方


3)洗車(脱脂)のみ【新車のみ適用】

新車の良い状態であることを前提に下地処理は一切行わず、洗車(脱脂)のみを行います。特殊洗浄剤により油脂分や軽度なシリカスケールは処理されますが、それ以上の固着した汚れや鉄粉がある場合は残ってしまう可能性が有りますので、特に遠く舟積で運ばれてくる輸入車、登録日から期間が経っている場合や試乗車に使用されていたものを購入されたお車の場合は注意が必要であり、新車であってもおすすめできない場合もございます。

【おすすめの目安】
■新車でこれ以上の美観クオリティは望まず、コーティング効果を重視される方
■新車なので、出来る限り施工費用を抑えたい方